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GIGAスクール構想について個人的に考えた

本年度からGIGAスクール構想が始まっているそうだ。知り合いの話を聞く限り、教員が時代について行けてないようだ。試しに文部科学省が公表している「学校におけるICT環境の整備・運用について」のガイドラインを読んだが、なんとも中途半端な内容だったのだ。

 

 

学校教育にパソコンが必要な理由

ほとんどの民間企業ではパソコンで業務を行っている。Windowsパソコンでエクセルやワード、パワーポイントを使いこなすのは社会人にとって必須のスキルである。エクセルで資料を作成し、ワードで書類を書き綴り、パワーポイントでプレゼンを行なうのだ。

1997年以降に生まれたZ世代と呼ばれるデジタルネイティブな若者は、物心ついた時からインターネットに触れてきた。しかしその若者達が中・高校生になる事にはスマートフォンが登場し急激に普及していった。

ご存知の通りスマホは携帯電話としての機能だけではなく、パソコンにできる事と取って代わった。それがデジタルに強くなった半面、「パソコンに弱い若者」が急増している。スマホしか使った事の無い若者が社会に出て、急にキーボードを叩いてMicrosoft Office系のソフトが使えるはずがない。

文科省はそれに危機感を覚え、GIGAスクール構想を考えついたと思われる。

 

規定されているパソコンについて

文部科学省の「標準仕様書」によれば下記の通り。

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(出典:文部科学省HP 学校におけるICT環境の整備・運用について「標準仕様書」)

画面にタッチパネルを求めたり、ストレージが異様に低スペックなのを鑑みるとタブレットの導入を求めていると思われる。しかし多くの企業ではタブレットは使用しておらず、これでは本来の目的は達成できないのではないか?

次に気になるのはCPUが20216以降のCeleronだ。パソコンのパーツにおいて5年前というのはすでに陳腐化している。生徒が卒業する頃にはパソコンが8年前の部品を使用している事になり、今の時点から見れば第4世代のCPUを使っている事になる。

そして、今秋にはWindows11がリリースされる。GIGAスクール構想1年目にして調達した機材が陳腐化するのだ。

 

ソフト・アプリについて

これは「学習用ツール」として規定されている。

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(出典:文部科学省HP 学校におけるICT環境の整備・運用について「標準仕様書」)

役人が作った文章らしく非常に日本語が達者でいらっしゃる。要約すると「各学校の状況に合わせて使うソフトを決めてね」という事になるが、ここはMicrosoft Officeを導入せよと統一した方が望ましい(役所の入札規約違反だろうが)。

ここで何故現場に丸投げしているのかが解らないのだが、ここで想定される問題として古い教師がワープロソフトを「一太郎」にしたり、Google系サービスを利用する場合だろうか。

またはスペックが足りないといった問題だろう。タブレットやノートパソコンでは動画編集ソフトは動作しないので「せっかく揃えたのに授業で使えない」といった状況が起こりがちになると思われる(今どきのPCの話でグラボの話題が出ないのが驚きだ)。

 

「標準仕様書」では実用に耐えない

前述の通りスペック不足が懸念点だ。そもそも「標準仕様書」でMicrosoft Office系のソフトが快適に動くとは思わない。変に低スペックのPCを導入して頻繁にウエイトカーソル(マウスカーソルがぐるぐるするやつ)になるなら実用性に耐えない「使えないPC」なのだ。ソフトが動作すれば良いという問題ではない。そんなパソコンは窓から放り投げて体力測定の記録にでもすればいい。

 

若者を甘く見るな

ノートパソコンを使える人間を育成したいのか、タブレットを使える人間を育成したいのかなのかが解らない。もし後者ならば生徒が教師に教える事になるだろう。

現在のZ世代は生まれた時からデジタルに触れてきているのだ。デジタルに対応する能力は必要に高く、パソコンが使えないのも「使ったことがない」だけでいざ触らせたら教職員なんて数ヶ月で取り残されるだろう。

デジタルに関しては若者の方が「先輩」である。

 

今後の民間におけるデスクワークについて

パソコンでMicrosoft Office系を使用していく流れは変わらない。

そしてテレワークがコロナ禍で実際に可能だと解り、コロナが収束したとしても続くだろう。であればクラウドを使用した業務がスタンダードになる。

労働者は自宅に会社支給のパソコンを持ち込み、クラウドないし社内サーバーに接続し業務を行なう。稟議書や経費精算といった社内処理はクラウドサービスに移行していきいよいよ紙での処理は終焉を迎える。

一定の保守層はいるだろうが、デジタルに対応し業務の効率化を行わないといずれ淘汰されるだろう。

 

個人的に考える「GIGAスクール構想」

という民間企業での流れに対応する人材を育成するならば今回の「GIGAスクール構想」は最適ではないと考える。「標準仕様書」は現状の一般的な事柄を羅列しただけで、未来の展開を思い描いていない。役人的に言うならば「想定外」「仮定の質問には答えない」といった所だろう(民間でそんな事を言ったら降格人事は覚悟すべきだ)。

 

スペック

私が担当なら下記を規定する。

動画編集など、比較的性能を必要と想定される場合

形状 モニタ一体型ではないデスクトップ型

OS 現在リリースされているWindows OS

CPU intel core i5AMD Ryzen 5 以上で最新型より2世代以内である

GPU GeForce GTX 1660相当以上のもの

メモリ 12GB以上

ストレージ SSDで500GB以上

電源ユニット 500W以上のもの

ポート DPまたはHDMIUSB3.0×2以上、

無線規格 Wi-Fi5(IEEE 802.11 a/b/g/n/ac)、Bluetooth

モニタ 21インチ以上でDPまたはHDMIが接続できるノングレアIPSモニタ

 

一般的な授業を行なう場合

媒体 ノート型PC

OS 現在リリースされているWindows OS

CPU intel core i5AMD Ryzen 5 以上で最新型より2世代以内である

GPU 規定なし

メモリ 8GB以上

ストレージ SSD 500GB以上

バッテリー 連続5時間程度稼働できるもの

ポート USB3.0×1以上、USB Type C×1、何らかの外部出力端子

無線規格 Wi-Fi5(IEEE 802.11 a/b/g/n/ac)、Bluetooth

 

などとするだろうか。IT関連の製品は陳腐化しやすいので、選定する基準を示す方がよほど目安になる。